ナミ麻呂は宅地建物取引士に合格し実務者講習も完了していますが登録はしていません。
というのもナミ麻呂は不動産屋さんで働いていないので取引士になる必要がないからです。
資格の勉強を始めた当初は不動産に興味がありましたし、
副業ができるかもしれないと思ったものですが実務講習を受講し、
ナミ麻呂には不動産屋さんでの副業はできない考えに変わりました。
宅地建物取引士の独占業務は3点です。
1. 重要事項説明書の説明
2. 重要事項説明書の記名
3. 37条書面への記名
ナミ麻呂は勉強をする前まで重要事項説明書や37条書面は、
誰かが作ったものを機械的に説明をする仕事をすれば良いと思っていましたが、
実務講習を受けてその考えが変わりました。
重要事項説明書は、その名の通り不動産を購入の判断に影響する重要なことが書かれている書類で、これは宅建士が買主に対し売買契約成立前に説明し記名をしなければいけません。
記名するということは、その記載内容や説明内容に対して責任が生じてしまいます。
誰かが作った書面を説明し記名したとして、もし記載内容が間違っていたり、買主に伝えるべきことが抜けていたら、買主が知り得ないことで不利益を被ることとなってしまい、
信用が傷つき補償問題に発展してしまうことも考えられます。
なので、重要事項説明書や37条書面に記されている内容が洩れなく、かつ正しい記載となっているかについて宅建士自身が確認し把握しておく必要があります。
自ら確認をするためには法務局や役所に行って登記や法令上の制約などを確認したり、現地に行って売主の情報や登記との違いがないなどの確認をする必要がありますが、
平日に会社勤めをしているナミ麻呂にそのような時間は作れません。
これが、副業で不動産屋さんで働くことがはできないと考える背景です。
また、春休みに大学や大手企業の近くでは部屋を探す人が多く、そういった時期にはアルバイトなどができるかもしれない!とも思ったりしましたが、
その時期ははたして重要事項を説明する人が不足しているのでしょうか?
例外はあるみたいですが、賃貸の仲介手数料は家賃1ヶ月分なので、
月にワンルームマンションを数軒仲介しただけでは会社の維持費にもなりません。
なので賃貸仲介の稼ぎ時には営業ができて早く数を多く仲介できる人が求められることが
想像できますから、資格だけ持っている普段は会社員をしている実務経験がない
ナミ麻呂が求められることはなさそうです。
そう考えると、ナミ麻呂みたいに本業は会社員をしていて時間の融通が効かない人を
テンポラリに雇ってくれる奇妙な不動産屋さんはまず無いといえるのではないでしょうか。
ナミ麻呂が宅地建物取引士の資格を活用する方法が見つかれば良いですが、
今の状態のままだと、宅建士の資格は本業の会社員を退職して、
自営で小さな不動産屋をはじめる時まで活用する機会はなさそうです。